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小型化が進む産業用PC、その変遷に迫る。

小型化が進む産業用PC、その変遷に迫る。

2020年4月24日

こんにちは。事業開発部の立原です。

 近年、あらゆる製品が小型化、高密度化しつつあります。(スマートフォンの画面サイズはどんどん大きくなっていますが。。)
 産業用PCも例に漏れず、小型化のご要望を頂くことが増えてきています。

そこで今回は、小型化が進む産業用PCと、その背景に迫りたいと思います。
後半の製品ご紹介では、短納期製品もご紹介しております。是非ご覧ください。

<目次>
 1. マザーボード小型化の歴史
 2. 各規格のマザーボードに対応するボックスPCのご紹介

1. マザーボード小型化の歴史

 PCのサイズは、内部の主基板のサイズに大きく左右されます。つまり、PCの小型化を推し進めるためにはマザーボードを小型化することが一番の近道です。

ということでまずは、マザーボードの小型化の歴史に迫ります。

・ATXマザーボード:1995年頃

 「マザーボード」と聞いてみなさんの頭に浮かぶのはATXマザーボードでは無いでしょうか?サイズは305mm×244mm、サイズが大きい分ケースもタワー型や4Uラックマウント型など、それなりのサイズになります。

 拡張性が高く、スペースに余裕がある分ケーブルの取り回しやメンテナンス性に優れ、大型ファンでの力強い冷却も可能です。
 拡張カードを多数利用する装置制御や、サーバーやワークステーションなどハイスペックが求められる用途に多く利用されています。


・Mini-ITX:2001年頃

 市販の民生品マザーボードでも一般的なMini-ITXサイズは170mm×170mmの正方形です。拡張スロットは1スロットのみですが、インターフェイス部はATXマザーボードと変わりません。

 Atomなどの低消費電力を売りにしたCPUを搭載している製品もありますが、通常のCore™ iシリーズを搭載した製品も多くあります。そのため、拡張スロットは使わないがそれなりのスペックは欲しい、といった要求にもマッチします。


・NANO-ITX:2004年頃

 Mini-ITXを更に小さく、120mm×120mm四方にまで小型化した規格がNANO-ITXです。このサイズになるとCPUソケットを搭載するスペースを確保することが難しく、基板実装タイプ(BGA)のCPUを搭載していることが多いです。

また、ファンも大型のものは搭載出来ないので、薄型もしくはファンレス設計となっています。組み込み用途や静音性が重視される製品に活用されています。


・Pico-ITX:2007年頃

 NANO-ITXより更に小さい、100mm×72mmの手のひらに収まるサイズです。ここまでのサイズになると物理的にインターフェイスも限られ、ピンヘッダから引き出す部分が多くなってきます。

ケースに入れてPCとして利用するよりは、スペースの限られる小型装置内に組み込むような用途が想定されます。


・NUC:2012年頃

 インテルが提唱した、4インチ(101.6mm)四方の超小型ボードです。メモリ・ストレージを自由に選択して組み合わせるベアボーンPCキットの印象が強いかも知れません。

ポートウェルジャパンでも、NUCサイズの産業用マザーボード及び産業用ボックスPCをご用意しております。





このように、マザーボードの小型化は着々と進んで来ました。ただ、ATXマザーボードなど大型の製品の需要も根強く、用途に合わせた棲み分けがきっちりとなされています。

2. 各規格のマザーボードに対応するボックスPCのご紹介

ここからは、上記でご紹介したそれぞれのサイズのマザーボードを搭載した産業用PCをご紹介いたします。

・RS4U-1703PJI-CCC【ATX】

 まずはATXマザーボードを搭載したボックスPCのご紹介です。Intel® Core™ i5-6500を搭載し、Windows 10はもちろん、まだまだ現役のWindows 7にも完全対応可能な製品です。
フルサイズATXにしてはコンパクトな筐体が特徴です。

本製品は、ポートウェルジャパンにて在庫保有しておりますので、短納期での納品が可能です。

・WEBS-35C1/35C3【Mini-ITX】

 続いてはMini-ITXサイズのマザーボードを搭載したファンレスPCのご紹介です。

WEBS-35C1はIntel® Core™ iシリーズのCPUに対応しつつファンレス構造を実現した製品です。USBやCOMポートが充実しており、ファクトリーオートメーション等の用途にも活用頂けます。

WEBS-35C3は、WEBS-35C1にPCI-Expressスロットを2スロット追加した製品です。


WEBS-35C1

WEBS-35C3

・WEBS-21D0/WEBS-21A0【NANO-ITX】

 続いてはNANO-ITXサイズのマザーボードを搭載したボックスPCのご紹介です。

WEBS-21D0はコードネーム:Apollo Lakeで知られるIntel® Atom® E3900シリーズ、Pentium® N4200、Celeron® N3350プロセッサを搭載したファンレスPCです。小型かつ頑丈な作りで、LANを2ポート搭載しています。

WEBS-21A0は、同じ筐体にIntel® Core™ iシリーズの低消費電力モデルを搭載した製品です。こちらもファンレス動作です。省スペースと静音性、高い処理能力を両立した製品です。


WEBS-21D0

WEBS-21A0

・RICH-61D0/RICH-61E0【NUC】

 続いては、NUCサイズの産業用ボックスPCのご紹介です。

 RICH-61D0は、Intel® Pentium® N4200、Intel® Celeron® N3350プロセッサを搭載したボックスPCです。32GBのeMMCがオンボードで搭載されておりますので、メモリとOSを用意すればすぐにPCとして使用可能です。

 RICH-61E0は、Intel® Core™ i3-7100U、Core™ i5-7300Uを搭載したボックスPCです。こちらは冷却効率を重視し薄型のファンがついています。高速なM.2 SSDを搭載可能です。


RICH-61D0

RICH-61E0

・KUBER-2110【番外編】

 最後にご紹介するのは、ポートウェルジャパン製品の中で最も小型のボックスPCです。実は上記でご紹介した中のどのフォームファクタでも無い製品です。詳細は下記のブログをご覧ください。

 本製品は、片手で握ることの出来る小型サイズにIntel® Celeron® N3350を搭載し、インターフェイスの違いで合計6機種のラインナップがある製品です。

 ベースモデルのKUBER-2110を日本で在庫しておりますので、短納期での納品が可能です。


KUBER-2110


ブログ記事はこちら↓





ご参考頂けましたでしょうか?

あらゆるニーズに対応できるよう、様々なサイズのPCを取り揃えておりますので、産業用PCでお困りの際は是非ポートウェルジャパンにご相談ください!


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